これまでの住宅の空気汚染問題は、暖を取る方法で使用された燃焼機器から発生した一酸化炭素による中毒が主なものでした。
 代表的な商材として、開放型ストーブ、瞬間湯沸器、厨房ガスレンジ、そして喫煙から発生する、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(Sox)、窒素化合物(NOx)などでした。近年ではこれらの使用はそのままで排気方法を改良したFF式(強制給排気)などの普及、レンジフードファンなどによる換気設備によって改善されて来ました。しかしながらその一方で、建材や家具などから発生する化学物質に関連する新しいタイプの室内空気汚染問題等が登場して来たのです。その代表的な総称として呼ばれているのが、「シックハウス症候群」です。

 住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材の使用等により、新築・改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等により、居住者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。 症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、また様々な複合要因が考えられることから、シックハウス症候群と呼ばれる。
(平成12年9月11日 厚生省報道発表資料より)
1日に摂取する食物は約2kg、これに対し体に取り込む空気は1日に約15〜20kgと言われています。
  しかも空気は肺から直接体内に入り血液に直結するので、汚染された空気を吸い込むと、その影響は思いのほか大きいのです。
優先取り組み物質(揮発性有機化合物)
  ―三物質― T.ホルムアルデヒド、U.トルエン、V.キシレン
  ―三薬剤― T.可塑剤(フタル酸エステル類、塩化ビニール)
           U.木材保存剤(有機リン系、ピレスロイド)
           V.防蟻剤・シロアリ駆除剤(有機リン系、クロロピリホス)
   
―シックハウス症候群の定義―
<定 義> 室内空気汚染による健康障害
@ホルムアルデヒド、揮発性有機化合物
(Volatile Organic Compounds 以下 略称 VOC)
1.
住宅建築関連物質(木材、合板、内装材、接着剤、防腐剤、防蟻材)
2.生活空間内関連物質(家具・調度品、生活用品、職業性化学物質、業務用事務機器)
A浮遊粒子状物質
1.
生物学的因子(真菌、ダニ類、細菌、花粉、ペット)
2.ハウスダスト、タバコの煙、アスベスト
Bその他ガス成分
1.
物質の燃焼時(一酸化炭素、二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物)
2.生活起因物質(メタノール、オゾン)
C換気用吸気口からの外部空気汚染物質の流入
D環境放射線
1.
ラドン(土、コンクリート)
*現在、法規制されたのが揮発性有機化合物のホルムアルデヒドですが、それ以外の有機リンなど他のVOCもシックハウス症候群の原因化学物質になります。
〜シックハウス症候群の名前の由来〜  1979年・・・デンマークのP.Oファンガー教授
ビルに勤めている人々に健康障害が多いことに着目して研究した結果、
 1)化学物質を含む建材・内装の多用
 2)気密性が高い
 3)自然換気が不足した人工換気・空調設備
 4)当該ビルに健康障害が多く発生する この「室内空気質と健康障害」
   の研究結果をもとに提唱されたのが、 「シックビル症候群」という言葉
   です。





 日本では1993年に大阪の歯科医である上原 裕之氏が自宅兼診療所を建築した際に、従業員含む家族が諸症状を訴え調査をした結果、シックビル症候群に似た症状があることから、住宅=家という事で「シックハウス(病気の家)」と命名しました
(1994年:現:NPOシックハウスを考える会 兼 住環境医学研究会会長)
次に、主な汚染物質及び薬剤の人体影響を詳しく見ていきましょう
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